奈良・生駒の行政書士「すみれ行政書士法務事務所」の野村早香です。
ブログをご覧いただきありがとうございます。

「父の終活 その1 事業承継」、「父の終活 その2 遺言を書くべきか」、「父の終活 その3 医療告知について」、「父の終活 その4 最期の過ごし方 在宅か病院かホスピスか」に引き続き、「お葬式のこと(コロナの影響)」。
これが(たぶん)最終版になります。

無事に?家で最期を迎えた父。

その日、私はお昼から在宅ワークをしていて、

父が寝ている部屋で、 パソコンをポチポチしていました。

夜から打合せがあったため、
外出した矢先のこと、弟から亡くなった知らせを受けました。

当日は訪問看護のかたにも来てもらっていて、

まだ大丈夫だろうと、帰っていかれたのですが…。

私は最期を見届けることができませんでした。

それでも、父が闘病していた姿はしっかりと目に焼き付いています。

最期まで弱音を吐かなかった父。

普段は、何かあるとすぐ大騒ぎするタイプの父なのに、
いつも、大丈夫?と声をかけると、大丈夫のしるしでうなずいてくれてました。
(腫瘍のせいで、声がほぼ出ませんでした。)

本当によく頑張ったと思います。

父が亡くなった場合は、
どこで葬儀をするかはあらかじめ決まっていました。

意向を聞いていたというより、
地元で長く商売をしていた父にとって一択でした。

また偶然ですが、その葬儀会社に父の知人が働いていたので、すぐさま電話をしました。

父の知人は、その日はお休みの日だったのに、自宅までかけつけてくれて、
段取りをすすめてくれました。夜間にもかかわらず。
わからないことだらけだったので、とても心強く、
葬儀の細やかな配慮や、49日を迎える最後までフォローしてくれました。
本当にありがたかったです。

ちょうど亡くなったのが、3月31日で、

世間はコロナ禍まっただなか。
ちょうど、お葬式でクラスターが発生したとのニュースがあったばかり。

父の縁のあったかたは、
大半が同業者仲間であり、
それは中小企業の経営者のかたが占めているため、

人がたくさん集まるお通夜や告別式をするかどうか迷いました。

特に弟は事業を継いだものとして、
同業者仲間に万が一があってはいけないと、
慎重になっていました。

悩みましたが、
私は、父は地元で仕事一筋でやってきて、
それこそ、仕事仲間とのつながりは50年来のかたもいらっしゃるので、
父がさみしがるだろうなと思うと伝えました。
にぎやかな人だったので…。

通夜と告別式は、
密を避けて身内のみで行い、
時間外で父の最期の顔を見てもらう分には、
自由にしてもらうというかたちで案内することになりました。

時間をずらして、
父に縁のあったかたが来て下さいました。

来られる方々が、
「ゆうさん、おらへんかったら、さみしなるな」と、
涙されるかたも…。
(同業仲間の人にも、
「ゆうさん」と下の名前で呼んでもらい…親しくしていただいていたことが、有難いことです。)

よくも悪くも、
父は自由で裏表がない人でした。
スーパーのレジの人とも友達になるし、
そんな気さくさと明るさが自慢でした。

お父さん、最期に会えてよかったね。

本当の最後のお別れで、火葬場に向かう時は、
自宅の前と、仕事場の事務所前と倉庫前を通ってくれました。
当日、仕事に励んでくれていた社員さんも、事務所の前に出てきてくれて見送ってくれました。

コロナウイルス感染拡大予防のため、
本来は告別式をして最後のお別れをする場を設けたいと思ったかたも、
身内だけの家族葬に切り替えたかたも多いでしょう。

また、病院に入院していても、 面会すら難しいと聞きます。

コロナウイルスのため、
今年はだれも予想できなかった1年になりましたが、
色々なところに影響がでていることは確かです。

いち早い収束を祈るばかりです。